「さくら通り商店街」のホームページがリニューアルされた。商店街の人々は、変わって行く街に喜んでいた。
最終回は、商店街が映画に出る一発逆転になるのか?
商店街のありのままを活かす作戦!
杉山(沢村一樹)は、商店街の人たちの幸せそうな顔を見ていた。責任の重さを改めて感じていた。何とか期待に答えたい。
幸せにしたい!
「ユニバーサル広告社」では、次なる作戦会議が開かれた。プランは何もない。猪熊(片瀬那奈)は。商店街がさびれてしまったのは、日本の構造上の問題と思っていた。
この街の経済状況を考えたら、大きくリニュールするのは難しい。
商店街を大きく生まれ変わらせるのではなく、ありのままを活かす。そこを目的として人がやってくる方法を考える。
そんなことが出来るのだろうか?ドラマ・映画・アニメの舞台になって、聖地巡礼で人を集める。それも現実的ではなかった。
杉山は、広告屋の原点のような仕事だと思っていた。
一発逆転の映画
商店街のホームページを見て連絡が入った。佐伯春彦は、商店街を映画のロケ地として使いたいと言ってきた。
街の人には慎重に。
杉山たちは、話を大きくしないようにしようとした。しかし、差し入れを持ってきた一ノ瀬が聞いてしまった。
一発逆転だー。
喫茶「ジュルビアン」では、盛り上がってしまった。さくらあ(和久井映見)は、横浜まで洋服を買いに行くことにする。
仕事は恋と似ている
杉山にとって広告の仕事は、こうなるといいな~が原点だった。だからこそ冷製でいなければならなかった。
そうしないと失敗する。気が付かないうちに失敗する。
そっか、かっこいいね仕事って。
杉山も心の中では、はしゃいでいた。さくらは恋も同じと言い出す。
恋は、はしゃいでいいんだよ。冷静になっちゃダメ。
杉山には、さくらの気持ちが届かなかった。
死んでしまった商店街がいい
さくら通り商店街の生きている住民が「ユニバーサル広告社」の前に集まって来た。佐伯は驚いて逃げ出してしまう。
今日見た商店街は、違いました。もう終わった商店街がいいんだよな。
佐伯が求めていたのは、すでに死んでしまっている商店街だった。
何か、半端に生きてますよね。ここは。
死亡宣告を受けた主人公が、故郷に戻るとそこは死んだ街になっていた。そこで静かに死んでゆく。そんな映画を作る予定だった。
佐伯は帰ると言い出す。でも、杉山は撮ってもらうべきだと思った。
もう一度、見て下さい。やりましょうよ。
この街がこれ以上マイナスになることはない。だったら何もしないよりはましだと思った。
一歩でもいい先に進むことで未来は変わる
商店街が映画に出ることで、たった一人でも足を運ぶ人がいたら、それは出会いだ。杉山は思う。
何もしないよりいいだろ。動いてさえいれば、一歩は前に進んでんだから。
さくらは、前さえ見ていれば夢を見ることは出来る。そう信じていた。
喫茶「ジュルビアン」の名前は、さくらの母親が好きだった香水の名前だった。再会・また会える・帰ってくるという意味を込めて贈られた。
つまり死んでたまるか、やってやろうじゃねえか。
みんなの気持ちに佐伯の心が動いた。
殺すのやめようかな。ここに帰って来て死なずに帰ることにしようかな。
商店街のみんなが沸いた。
幸せになりたい、幸せにしたい
さくらと杉山は、ふたりきりで港を歩いていた。
幸せになりたい、幸せにしたい。何かそう思ちゃって。
さくらは、杉山の商店街への思いが嬉しかった。
それってもしかしてプロポーズ?だったらお受けします。
それは、さくらからの告白だった。杉山がやっと気が付いた。
次の日、商店街をさびれた街に作り出した。このまま何もしなければ未来はこうなる。
いいですねー死んでますね。
佐伯はシャッターを切る。ホームレスが欲しいと言い出す。
若くもなく年寄りでもなく、うわ腐ってんなって感じの人いないですかね?
そこへ城田がやってくる。ホームレス役にはピッタリだった。
いいですね、腐ってますね。
未来へのスタート!
1ヶ月後、映画の撮影がスタートした。エキストラも集まって来た。初日の撮影は、主人公の回想シーンだった。
商店街がにぎわっていた頃の姿を映し出す。
準備はいいですか?みなさん。
はーい、いつでも待ってます。
さくらが意味深なことを言った。
先はどうなるかサッパリ分からない、明るい見通しもない。とりあえず未来へのスタートが切られた!
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